鞄に入れておいて、移動中に読んでいたので、終わるまで時間が掛かりました。
しかし、途中で長い中断が何回も入ったにもかかわらず、明確な印象が消えないで残っていたのは見事。問題なく続きが読めました。
ちなみに、冥都七事件を含めてこれを読むことと、かつて行った「東京23区の歴史資料館巡り」は密接な関係があると感じました。(注: ここでいう東京23区の歴史資料館巡りとは、東京23区の郷土 歴史の資料館 博物館一覧で《公式 & 重要》というマークの入った場所を一巡することを意味する。今はちょっと違って来ているけどね)
つまり、東京23区(大東京35区)という空間の広がり(2次元)と、過去から現在に至る時間軸(1次元)を足した3次元空間を把握することを通して、このシリーズの作品は構成されているということです。単なる歴史だけでもダメ。地理だけでもダメです。作中で視点は地理的に移動するだけでなく、時間軸も移動するからです。
というわけで、これは「私のための小説」だったのかもしれません。